返済期間の考え方
創業期に優先すべきは「月々の返済額を小さくすること」です。総支払利息は期間が長いほど増えますが、資金繰りが行き詰まって事業が止まるほうが損失は大きいからです。
| 借入1,000万円 | 月々の返済(元本) |
|---|---|
| 5年(60回) | 約16.7万円 |
| 7年(84回) | 約11.9万円 |
| 10年(120回) | 約8.3万円 |
5年と10年では月8万円以上違います。この差が、売上が想定を下回った月を乗り切れるかどうかを分けます。
資金使途で期間が決まる
- 設備資金 … その設備の耐用年数に合わせるのが原則。10〜15年程度まで可能な制度があります
- 運転資金 … 一般に5〜7年程度。設備資金より短く設定されます
設備と運転を分けて申し込むと、それぞれに適した期間が設定できます。まとめて運転資金として借りると、全体が短い期間になることがあります。
据置期間を使う
据置期間は、元本の返済を待ってもらい、利息だけを払う期間です。創業融資では1〜2年程度設定できる制度があります。
売上が立ち上がるまでの数か月〜1年は、返済負担がないほうが明らかに楽です。ただし据置期間中も利息はかかり、その後の返済額は据置がない場合より大きくなります。
目安として、売上が損益分岐点を超えると見込まれる時期まで据え置くのが合理的です。
金利
創業融資の金利は制度によって幅があります。次の条件で引き下げられることがあります。
- 女性、35歳未満または55歳以上
- 特定創業支援等事業の支援を受けた
- 認定経営革新等支援機関の指導を受けている
- 担保を提供する
自治体の制度融資では、自治体が利子と信用保証料の一部を補助するため、実質的な負担が下がります。
固定か変動か
日本政策金融公庫の創業融資は固定金利が基本で、返済額が確定するため計画が立てやすい。民間金融機関では変動金利が多く、金利上昇局面では返済額が増えるリスクがあります。
創業期は、返済額が読める固定金利のほうが資金繰りを組みやすいという考え方が一般的です。
繰上返済
資金に余裕ができたら繰上返済で利息を減らせますが、手元資金を減らしてまで急ぐ必要はありません。金利数%の借入れを返すより、現金を持っていることの安心感のほうが、創業期には価値があることが多い。
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