まず納税資金を確保する
利益が出たときに最初にやるべきは、納税額の概算を出し、その分の現金を確保することです。
法人税等の実効税率はおおむね30%前後(規模・自治体により変動)。利益1,000万円なら300万円前後の納税を、決算日から2か月以内に現金で用意する必要があります。
さらに、消費税の課税事業者なら消費税の納付も同時期に来ます。消費税は預かったお金を納めるだけですが、使ってしまっていると納税時に現金がありません。
決算賞与という選択肢
従業員に決算賞与を支給すると、その分だけ利益が減り、法人税が減ります。さらに従業員の士気にも効きます。
ただし、未払計上して損金にするには厳格な要件があります。
- 決算日までに、各人別の支給額を全員に通知していること
- 通知した金額を、決算日の翌日から1か月以内に支払うこと
- 通知した事業年度に損金経理していること
この3つを満たさないと、支給した期の損金になりません。通知の証拠(通知書の控え、受領のサイン)を残してください。
役員賞与は原則として損金にならない
役員に対する賞与は、事前確定届出給与の届出をしていない限り損金になりません。しかもこの届出は、支給時期と金額を事前に税務署へ届け出て、そのとおりに支払わないと全額が損金不算入という厳しい制度です。
「利益が出たから役員賞与で調整」は、原則としてできないと考えてください。
節税より現金を残す
利益が出ると「税金を減らしたい」という発想になりますが、経費を使って税金を減らしても、現金はそれ以上に減ります。
100万円の経費を使えば、税金は約30万円減りますが、手元からは100万円出ていきます。差し引き70万円のマイナスです。必要な支出なら前倒しする価値はありますが、不要な支出で節税するのは損です。
利益を残す意味
- 純資産が厚くなり、融資を受けやすくなる
- 赤字の年に耐えられる
- 投資の機会に動ける
創業期は特に、納税してでも利益を内部に残すほうが、事業の選択肢が広がります。
2期目の中間納付を忘れない
1期目の法人税額が一定を超えると、2期目の途中で中間納付が発生します。前期実績ベースなので、業績が落ちていても同じ額を求められます。1期目に大きく利益が出た会社は、2期目の資金繰り表に必ず入れてください。
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