埋めるのは2時点
創業計画書の「事業の見通し」は、創業当初と軌道に乗った後(1年後など)の2時点を書く形式になっています。両方を無理なく説明できることが重要です。
売上高
積み上げの式を欄外または別紙に書きます。業種別の考え方は次のとおりです。
- 店舗 … 客単価 × 客数 × 営業日数。客数は席数 × 回転率でも可
- 受託 … 単価 × 件数。稼働可能時間からの上限も示す
- 小売・EC … 平均購入単価 × 購入者数
- サブスク … 月額 × 契約数(解約率も考慮)
創業当初は、軌道に乗った後の5〜7割程度に設定するのが現実的です。初月から満額を書くと「甘い」と見られます。
売上原価(仕入高)
業種の標準的な原価率を使います。
- 飲食 … 30〜35%程度
- 小売 … 60〜70%程度
- 製造 … 業種により幅が大きい
- サービス・受託 … 外注費のみで低いことが多い
業種平均から大きく外れる場合は理由を書いてください。「独自の仕入ルートがあるため原価率20%」なら、そのルートの説明が要ります。
人件費
役員報酬と従業員給与を分けて書きます。役員報酬は生活費として必要な額を計上してください。ゼロや極端に低い額にすると、「生活はどうするのか」と聞かれます。
従業員がいる場合は、社会保険の会社負担分(給与の15%前後)を忘れずに。ここを落としている計画書が非常に多い。
家賃
物件が決まっていれば実額、未定なら想定額。共益費、駐車場代、水道光熱費を別に計上してください。
支払利息
借入額 × 想定金利 ÷ 12。金利は融資制度の上限に近い数字で見ておくと、下振れしません。
その他の経費で落としやすいもの
- 広告宣伝費(創業期こそ必要なのに計上漏れが多い)
- 通信費、水道光熱費
- 消耗品費
- 保険料
- 税理士報酬
- リース料
- 減価償却費 … 設備がある場合は必ず計上
利益が返済額を上回るか確認
最後に必ず確認します。
税引後利益 + 減価償却費 > 年間の元本返済額
これを満たしていない計画は、その場で「返せない」と判断されます。満たせないなら、借入額を減らすか、固定費を下げるか、計画を作り直してください。
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