商談のヒアリングは「現在 → 過去 → 未来」の順で聞く
いきなり提案を始めると外します。何を、どの順番で聞けば、相手が自分で必要性に気づくのか。質問の型を具体例つきで示します。
提案から入ると外れる
初回の商談で、いきなり自社サービスの説明を始めるのは最も成約率が低いやり方です。相手の状況を知らないまま話すので、刺さるかどうかは運になります。しかも説明の時間が長いほど、相手は「売り込まれている」と感じて防御的になります。
先にやるのは質問です。ただし順番があります。
現在 → 過去 → 未来
①現在 — 今どうしているか
事実を聞きます。評価も提案もしません。
- 「今この業務は、どういう流れで進めていますか」
- 「担当されているのは何名くらいですか」
- 「月にどれくらいの件数がありますか」
ここで数字を押さえておくと、後で効果を金額に換算できます。
②過去 — これまで何を試したか
ここが最も重要で、最も飛ばされがちです。
- 「これまでに何か改善を試されたことはありますか」
- 「そのときは、どういう結果でしたか」
- 「うまくいかなかった原因は何だったと思われますか」
過去の失敗を聞くと、相手が何を警戒しているかが分かります。同じ提案でも、地雷を踏まない形に変えられます。また、すでに試したことを提案してしまう事故を防げます。
③未来 — どうなっていたいか
ここで初めて理想の状態を聞きます。
- 「これが解決したら、何が変わりますか」
- 「いつまでに、という期限はありますか」
- 「解決しないまま 1 年経つと、どうなりますか」
最後の質問は、相手が自分の言葉で「放置するコスト」を口にするための質問です。こちらが「放置すると損ですよ」と言うより、はるかに強く効きます。
聞いておくべき 3 点
ヒアリングの終わりに、次を確認します。ここを外すと、良い商談をしても受注になりません。
- 決裁の流れ … 「導入を決めるとき、どなたの承認が必要ですか」
- 予算 … 「だいたいどれくらいの規模で考えていらっしゃいますか」
- 時期 … 「いつ頃までに、という目安はありますか」
話す割合
初回商談は、相手が 7、こちらが 3が目安です。こちらが話し続けた商談は、終わった後に何も情報が残りません。
沈黙を恐れて話を埋めないこと。質問した後の 3 秒の沈黙で、相手は考えを整理します。その沈黙を埋めてしまうと、最も価値のある答えを逃します。
商談後にやること
その日のうちに、聞いた内容を整理して送ります。「本日伺った課題は次の 3 点と理解しました」という形で認識を合わせると、ずれたまま提案を作る事故を防げます。この確認メール自体が、丁寧な会社だという印象を作ります。
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