基準がないと何が起きるか
- 「なぜあの人のほうが給料が高いのか」という不満
- 何をすれば評価されるか分からず、行動が変わらない
- 代表者の印象で決まっているように見える
- 優秀な人から辞める
人数が少ないほど、待遇の差は目につきます。「小さい会社だから評価制度は不要」ではなく、小さいからこそ基準を言葉にする必要があります。
最小構成の評価
複雑な制度は要りません。次の3点で足ります。
- 期首に期待することを言葉にする … 数値目標でも、担当範囲でも。書いて渡す
- 期末に振り返る … できたこと、できなかったこと、次の期待
- 昇給の考え方を伝える … いつ、何を基準に決めるか
評価の観点
- 成果 … 数値化できるもの(売上、件数、納期遵守)
- 行動 … 数値にならないが重要なこと(後輩の育成、改善提案、協力)
- 能力 … できるようになったこと
成果だけで評価すると、数値になりにくい業務(総務、サポート、育成)が軽視されます。3つを組み合わせてください。
昇給の設計
- 時期を決める … 年1回(多くは4月または期首)。不定期だと期待が読めません
- 原資を先に決める … 業績に応じた総額。個別に決めてから合計すると、人件費が計画を超えます
- 下げられない前提で設計する … 基本給の引き下げは労働条件の不利益変更で、原則として合意が必要です。業績連動にしたいなら賞与や手当で
- 最低賃金の改定(毎年10月)との整合を確認する
賞与の扱い
- 支給義務はありません … 就業規則に「支給する」と定めると義務になります。「業績に応じて支給することがある」という定め方にしておくと裁量が残ります
- 算定期間と支給対象者(支給日在籍要件)を明記する
- 社会保険料がかかります(賞与支払届の提出も必要)
伝え方
- 結果だけでなく理由を伝える … 「今回は◯◯を評価した」「△△が次の課題」
- 評価が低いときこそ具体的に … 抽象的な指摘は改善につながりません
- 面談の記録を残す … 指導の履歴は、後の人事判断の根拠にもなります
役員報酬との整合
従業員の給与を抑えて役員報酬だけが高い状態は、必ず伝わります。また、役員報酬は期首から3か月以内に決めたら期中は変えられないため、従業員の昇給時期とずれることがあります。年間の人件費計画として一体で考えてください。
賃上げ支援
- 賃上げ促進税制 … 給与等支給額の増加分に応じた税額控除
- 業務改善助成金、キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)
制度を使えば、賃上げの負担を一部軽減できます。実施前に要件を確認してください。
無料
会社をつくった人に、最初に届く 1 冊
決算の進め方、PL のつくり方、創業時にやったほうがよい 10 のこと。 設立から 1 か月以内の方へ毎月お届けします。購読は無料で、 あわせてテンプレートの配布と無料ウェビナーもご利用いただけます。
