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借入金はいくらまでが適正か — 3つの目安

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借りられる額と借りるべき額は違います。月商倍率、債務償還年数、返済比率の3つで自社の水準を確認します。

目次(7 項目)
  1. 目安①:月商倍率
  2. 目安②:債務償還年数
  3. 目安③:返済比率
  4. 創業期の特殊事情
  5. 借りすぎのサイン
  6. 借りなさすぎも問題
  7. 判断の順序

目安①:月商倍率

有利子負債 ÷ 月商

簡便な指標で、業種によって適正水準が異なります。

  • 卸売・小売 … 2〜3か月程度
  • 製造業 … 3〜4か月程度
  • 建設業 … 3〜4か月程度
  • サービス業 … 2〜3か月程度

6か月分を超えると、過大と見られやすくなります。ただし設備投資直後は一時的に上がるので、単年度だけで判断しないでください。

目安②:債務償還年数

有利子負債 ÷ (税引後利益 + 減価償却費)

金融機関が最も重視する指標です。今の利益水準で借入れを何年で返せるかを示します。

  • 10年以内 … 正常
  • 10〜20年 … 要注意
  • 20年超 … 過剰債務。新規融資は困難

この式は、「利益が出ていなければ、いくら借りていても返せない」ことを表しています。借入額の絶対値より、利益とのバランスが重要です。

目安③:返済比率

年間の元本返済額 ÷ (税引後利益 + 減価償却費)

返済原資のうち、どれだけが返済に消えるか。100%を超えていれば、返済のために新たに借りるしかない状態です。

目安として70%以下に収まっていれば、手元に資金が残ります。

創業期の特殊事情

創業期は利益が出ていないため、上の指標は軒並み悪い数字になります。これは異常ではありません。金融機関も創業期は計画ベースで判断します。

ただし、創業から3年経っても改善していなければ、構造的な問題と見られます。

借りすぎのサイン

  • 毎月の返済のために、新たな借入れを検討している
  • 返済額が月の利益を上回っている
  • 複数の金融機関から少額ずつ借りている
  • ノンバンクやビジネスローンを使い始めた
  • 税金・社会保険料の納付を遅らせている

借りなさすぎも問題

逆に、借入れを一切しない経営にもリスクがあります。

  • 金融機関との取引実績ができない … いざ必要になったときに、ゼロから審査が始まります
  • 手元資金が薄いまま事業を回すことになる
  • 投資の機会を逃す

創業期に小さくても借りて、きちんと返した実績は、次の融資で効きます。無借金であることが目的化すると、成長の機会を失います。

判断の順序

  1. 資金繰り表で、いつ、いくら足りないかを出す
  2. その額を借りた場合の返済額を計算する
  3. 返済原資(税引後利益+減価償却費)が返済額を上回るか確認する
  4. 上回らないなら、借入額を減らすか、期間を延ばすか、計画を見直す

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経営者のコメント

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