値引きに応じる代償
- 最初の価格が不当だったと認めることになる
- 次回以降もその価格が基準になる
- 安く受けた顧客は、同じ価格感の相手に紹介します
- 利益率が下がり、品質を保てなくなる
創業期は1件が惜しくて下げがちですが、最初の価格設定が、その後の顧客層を決めます。
値引きを求められたときの選択肢
①スコープを減らす
「この機能を次期に回せば、この金額になります」。値引きではなく、提供範囲の調整です。作業量も減るので、こちらも損しません。
②条件と交換する
- 一括前払い(資金繰りが改善します)
- 年間契約、複数年契約
- 事例として公開させてもらう
- 他社を紹介してもらう
- 納期を延ばしてもらう
- 発注量をまとめてもらう
③段階を分ける
「まず小さく始めて、成果が出たら拡大」という形にする。創業期は実績を作ることに価値があるので、初回を小さくするのは合理的です。
④断る
採算が合わない仕事は、受けるほど苦しくなります。断ることも営業のうちです。
断り方
感情的にならず、事実で説明します。
ご期待に沿えず申し訳ありません。この内容では、必要な品質を保つための体制が取れないため、この金額が下限となっております。
ご予算に合わせるとすれば、◯◯を対象外とする形であれば△△円でご提供できます。いかがでしょうか。
「できません」で終わらせず、代替案を出すと、関係を損なわずに済みます。
値引きを求められにくくする
- 内訳を示す … 「一式」だと総額でしか判断されません
- 3案(松竹梅)を出す … 選択肢があると「どれにするか」の議論になります
- 価値を金額で示す … 「月40時間の削減=人件費換算で月◯万円」
- 他社との違いを明確にする … 同じものなら安いほうが選ばれます
相手の事情を確認する
値引き要求の背景には、次のような事情があります。
- 予算が本当に足りない → スコープ調整、分割、翌期に一部を回す
- 他社と比較している → 何と比べているか聞く。同じ土俵でないことが多い
- 交渉の慣例 → 一定の譲歩で収まることがある
- 価値が伝わっていない → 提案をやり直す
「なぜその金額なのか」を聞くと、対応すべきことが変わります。
下請法・フリーランス新法
自社が発注側になったとき、一方的な減額、買いたたきは法律で禁止されています。下請法(2026年1月施行の改正で取適法)とフリーランス新法の対象になる取引では、価格交渉の進め方に制約があります。立場が逆になったときも意識してください。
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