「非営利」の意味を誤解しない
一般社団法人やNPO法人が「非営利」と呼ばれるのは、利益を構成員に分配しないという意味です。事業で利益を出すこと自体は問題ありません。役員報酬や従業員の給与を支払うこともできます。
禁じられているのは、株式会社の配当に当たる「余剰金の分配」です。
3つの比較
| 株式会社 | 一般社団法人 | NPO法人 | |
|---|---|---|---|
| 設立に必要な人数 | 1名から | 社員2名以上+理事1名以上 | 社員10名以上+理事3名以上・監事1名以上 |
| 資本金 | 1円から | 不要 | 不要 |
| 設立費用 | 約20万円 | 約11万円 | 0円 |
| 設立までの期間 | 2週間程度 | 2〜3週間 | 4〜6か月(所轄庁の認証が必要) |
| 事業の制限 | なし | なし | 20分野の特定非営利活動が主 |
| 利益の分配 | 配当できる | できない | できない |
| 情報公開 | 決算公告 | 貸借対照表の公告 | 事業報告書等を所轄庁へ毎年提出・公開 |
税制の違い
一般社団法人・NPO法人でも、収益事業を行えば法人税がかかります。ただし非営利型の要件を満たす一般社団法人や、NPO法人は、収益事業以外の所得が非課税になります。
さらに認定NPO法人になると、寄付者側に寄付金控除が認められ、寄付を集めやすくなります。ただし認定の要件は厳しく、設立後の実績が必要です。
選ぶ基準
- 利益を自分や出資者に還元したい → 株式会社
- 外部から出資を受けたい → 株式会社(社団法人・NPOには出資の概念がありません)
- 会費や寄付、補助金を主な原資にする → 一般社団法人・NPO法人
- 行政や学校と組む事業で、公益性を示したい → 一般社団法人・NPO法人
- 設立を急ぐ → NPO法人は認証に数か月かかるので不向き
よくある誤解
- 「NPOだから税金がかからない」 … 収益事業には課税されます
- 「社団法人のほうが信用される」 … 業種によります。BtoBの受託事業では株式会社のほうが取引しやすい場面が多い
- 「後から変更できる」 … 株式会社と一般社団法人の相互変更はできません。最初の選択が重いので、迷うなら専門家に相談してください
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