なぜ月次が要るか
年1回の決算だけでは、問題に気づくのが最大で1年遅れます。粗利率が落ちている、特定の取引先の回収が滞っている、固定費が膨らんでいる。いずれも早く気づけば手が打てますが、決算で分かったときには1年分の損失が確定しています。
月次でやること
- 売上の計上 … 発生ベースで。請求書を発行した分を計上します
- 仕入・経費の計上 … 未払いでも、発生した月に計上
- 売掛金・買掛金の残高確認 … 帳簿と実際の残高が合っているか
- 現金・預金残高の照合
- 在庫の把握 … 毎月の実地棚卸が難しければ、概算でも
- 試算表の出力
会計ソフトの銀行・カード連携を設定しておけば、大半は自動で起票されます。手作業が残るのは、現金取引と、勘定科目の判断が必要なものだけです。
毎月見る指標
- 売上 … 前年同月比、予算比
- 粗利率 … 下がっていないか。下がっていれば値引きか原価上昇
- 営業利益
- 現金・預金残高 … 月商の何か月分あるか
- 売掛金の年齢 … 回収が遅れている先はないか
- 借入金残高と月々の返済額
数字を並べるだけでなく、前月・前年と比べて変化した項目にコメントを付けると、後から振り返ったときに意味を持ちます。
締めのタイミング
理想は翌月10日までに前月を締めることです。20日を過ぎると、もう次の月の後半に入ってしまい、打てる手が減ります。
早く締めるコツは、完璧を目指さないことです。多少の概算が入っても、傾向が分かれば経営判断には足ります。正確な数字は決算で確定させればよい。
金融機関に出す
月次の試算表を定期的に金融機関へ提出している会社は、融資の場面で明確に有利になります。決算書は年1回しか出ませんが、試算表があれば期中の状況を説明できます。
「業績が悪いときは出したくない」と思いがちですが、逆です。悪い数字を早く共有し、対策を説明できる会社のほうが信頼されます。
税理士との関係
顧問契約に月次の試算表作成が含まれているか確認してください。年1回の決算だけの契約になっていることがあります。含まれていないなら、自社で会計ソフトを回すか、契約内容を見直します。
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