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減価償却の基本 — 買った年に全額経費にならない理由

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金額と耐用年数で処理が変わります。定額法と定率法、中古資産の計算、創業期に使える特例までまとめます。

目次(6 項目)
  1. なぜ分割するのか
  2. 金額による処理の違い
  3. 定額法と定率法
  4. 中古資産の耐用年数
  5. 月割りに注意
  6. 償却資産税も発生する

なぜ分割するのか

数年にわたって使う資産は、使う期間にわたって費用にするのが会計の考え方です。100万円の機械を買っても、その年に100万円の経費にはなりません。

金額による処理の違い

取得価額処理
10万円未満全額をその年の経費(消耗品費)
10万円以上20万円未満一括償却資産として3年で均等償却、または通常の減価償却
10万円以上30万円未満少額減価償却資産の特例(青色申告の中小企業者等、年間300万円まで)で全額経費
30万円以上耐用年数にわたって減価償却

判定は税抜経理なら税抜価格、税込経理なら税込価格で行います。免税事業者は税込で判定するため、29万円の備品が税込で30万円を超えて特例が使えない、ということが起きます。

定額法と定率法

  • 定額法 … 毎年同じ額を償却。建物・建物附属設備・構築物・ソフトウェアは定額法
  • 定率法 … 初年度に多く償却し、年々減っていく。早期に費用化したいなら有利

法人の機械装置・車両・工具器具備品は、届出をしなければ定率法が法定償却方法です。個人事業は逆に定額法が原則で、定率法を選ぶには届出が必要です。

中古資産の耐用年数

中古で買った資産は、耐用年数を短く見積もれます。

(法定耐用年数 − 経過年数) + 経過年数 × 20%
(2年未満なら2年)

普通自動車(法定6年)の4年落ちなら、(6−4)+4×0.2 = 2.8 → 2年。定率法なら初年度でほぼ全額を償却できます。「4年落ちの中古車が節税になる」と言われるのはこれが理由です。

ただし、節税のために不要な車を買えば現金は確実に減ります。事業に必要かどうかが先です。

月割りに注意

期の途中で取得した資産は、使用を開始した月から月割りで償却します。期末に買っても、その期に落とせるのは1か月分だけです。「決算前に駆け込みで買う」効果は限定的だと理解してください。

償却資産税も発生する

取得価額10万円以上の事業用資産(車両を除く)は、毎年1月31日までに市区町村へ償却資産申告が必要です。課税標準額の合計が150万円未満なら課税されませんが、申告自体は必要です。設立初年度に見落とされやすい手続きです。

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