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海外向けの価格をどう決めるか — 日本の価格をそのまま使わない

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物流・関税・現地の流通マージンを積み上げると、日本の売価では成立しません。価格の組み立て方を整理します。

目次(7 項目)
  1. 積み上げる項目
  2. 建値(インコタームズ)で価格が変わる
  3. 現地の価格水準を調べる
  4. 最低ロットを決める
  5. 価格表の作り方
  6. 値引き交渉への備え
  7. 消費税の輸出免税

積み上げる項目

日本の小売価格をそのまま外貨換算すると、必ず失敗します。次を積み上げてください。

  1. 製造原価
  2. 国内の輸送費、梱包費 … 輸出用の梱包は国内より頑丈にする必要があります
  3. 通関費用、書類作成費
  4. 国際輸送費、保険料
  5. 輸入国の関税 … HSコードで決まります。EPAが使えれば下がります
  6. 輸入国の消費税・付加価値税
  7. 現地の輸入業者・卸のマージン
  8. 小売のマージン
  9. 販促費

現地の流通段階が多いほど、最終小売価格は跳ね上がります。日本の出荷価格の2〜3倍になることも珍しくありません。

建値(インコタームズ)で価格が変わる

どこまでの費用を含むかで、提示価格の意味が変わります。

  • EXW(工場渡し) … 自社の工場で引き渡し。以降は相手負担
  • FOB(本船渡し) … 船積みまで自社負担。輸出でよく使われます
  • CIF … 運賃・保険料込み
  • DDP … 関税まで負担して相手先まで届ける。最も自社の負担が大きい

見積書には必ず建値を明記してください。「1個10ドル」だけでは、どこまで含むか分かりません。

現地の価格水準を調べる

  • 類似商品が現地でいくらで売られているか(実店舗とECの両方
  • 日本製品がプレミアム価格で受け入れられているか
  • 現地の所得水準との関係

積み上げた価格が現地の相場を大きく超えるなら、その市場では売れません。コストを下げるか、市場を変えるか、高価格帯として売る戦略を取るかの判断になります。

最低ロットを決める

小口の輸出は、1個あたりの物流・通関コストが高くつきます。最低発注数量(MOQ)を設定し、それ未満は受けないか、割増価格にしてください。

価格表の作り方

  • 数量帯別の価格 … 100個、500個、1,000個
  • 建値と通貨を明記
  • 有効期限 … 「見積日より30日間」。為替変動と原材料高騰への備え
  • 支払条件(前払いか、信用状か
  • 納期

値引き交渉への備え

海外の商談では値引き交渉が前提の文化圏があります。最初から下限価格を提示すると、下げる余地がなく交渉が決裂します。ある程度の幅を持たせた価格から始めるのが実務的です。

消費税の輸出免税

商品の輸出は消費税が免税になり、仕入れにかかった消費税の還付を受けられる可能性があります。輸出取引が増えるなら、あえて課税事業者を選択したほうが有利になる場合があります。輸出許可通知書などの証拠書類の保存が要件です。税理士に相談してください。

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経営者のコメント

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