請求書・見積書のツール — インボイスと電子帳簿保存法を同時に片付ける
約 2 分で読めます
表計算ソフトで作り続けると、登録番号の管理や電子保存で後から詰みます。何を基準に選ぶか、最低限の要件を整理しました。
表計算ソフトの限界
創業直後は Excel や Google スプレッドシートで請求書を作る会社が多いですが、次の時点で行き詰まります。
- 取引先が増え、番号の重複や発行漏れが起きる
- 入金消込を目視でやるようになり、未回収の把握が遅れる
- 受領した請求書の適格請求書発行事業者の登録番号を、取引先ごとに管理しきれない
- 電子取引データの保存要件(検索性、真実性)を自前で満たす必要がある
月に 10 件を超えたあたりから、ツールに移すほうが安くなります。
選ぶときの必須要件
- 適格請求書(インボイス)の様式に対応している … 登録番号、税率ごとに区分した対価の額、税率ごとの消費税額の記載
- 受領した請求書の登録番号を保存・確認できる … 取引先が適格請求書発行事業者かどうかで、仕入税額控除の扱いが変わります
- 電子帳簿保存法の保存要件に対応している … 取引年月日・金額・取引先での検索、訂正削除履歴
- 会計ソフトと連携できる … 売上仕訳を手入力しなくて済む
- 入金消込ができる … 銀行口座と連携して、未回収を自動で把握できると回収漏れが減ります
受け取る側の実務が重い
見落とされがちですが、インボイス制度で負担が増えるのは、請求書を発行する側より受け取る側です。
- 受け取った請求書が適格請求書の要件を満たしているか確認する
- 取引先の登録番号が有効か確認する(国税庁の公表サイトで照会できます)
- 免税事業者からの仕入れは、経過措置の控除割合を適用して計算する
- 電子で受け取ったものは電子のまま保存する
これを手作業でやると、取引先が 20 社もあれば毎月半日仕事になります。受領側の処理まで含めて対応できるツールを選んでください。
請求書の記載事項(適格請求書)
- 発行事業者の氏名または名称 および 登録番号
- 取引年月日
- 取引内容(軽減税率の対象品目である旨)
- 税率ごとに区分して合計した対価の額(税抜または税込)および適用税率
- 税率ごとに区分した消費税額等
- 書類の交付を受ける事業者の氏名または名称
4 と 5 が従来の請求書から増えた部分です。ここが欠けていると、受け取った側が仕入税額控除を受けられません。相手に迷惑がかかり、再発行を求められます。
導入のタイミング
期首に合わせる必要はありません。請求書の発行が手間になってきたと感じた時点で移してよいのですが、請求書番号の連番を引き継ぐことと、過去分の保管を切らさないことだけ気をつけてください。過去の請求書は 7 年間保存する必要があります。
無料
会社をつくった人に、最初に届く 1 冊
決算の進め方、PL のつくり方、創業時にやったほうがよい 10 のこと。 設立から 1 か月以内の方へ毎月お届けします。購読は無料で、 あわせてテンプレートの配布と無料ウェビナーもご利用いただけます。
